「新規事業開発とは、今まで気づかなかった市場や顧客の課題に目を向けること」|木島麻子さん

教育系出版社の社会人教育の部門長として新たなサービスとそれを生み出し続けるチーム作りにチャレンジしている木島さん。困難な状況の中、自分の能力以上のことに挑戦しようとしていると、自然に多くの人たちが力を貸してくれるというありがたさと同時に、継続させる、育てるための仕組み、環境を整える難しさも実感していると言います。
その難しさをどのように考えているのか、そして継続するポイントとは。挑戦を続ける木島さんにインタビューしました。

<プロフィール>

  • 氏名:木島麻子
  • 会社:教育業
  • 役職名:事業部長
  • 簡単な経歴:
    大学卒業後、大手百貨店での営業職を経て2006年に現在の会社に入職。
    教育雑誌、学習参考書、児童書、受験教材、子育て書籍等の編集を経験し、経営戦略室に異動を機に社会人大学院でMBAを取得。マーケティング戦略室、社内ベンチャー、教育総合研究所を経て社会人教育事業部の部門長に就任。
    家族は夫と中学生の息子が一人。
目次

木島麻子さんにインタビューしました!

Intraprene

現在のお仕事の内容を簡単に教えてください

昨年秋より、社会人教育事業部の部門長をしています。

高等専門学校生と企業をつなぐ採用支援事業、幼児~高校生までを対象とするキャリア教育事業、教員研修の支援事業などを行っています。

まだ着任して間もないのですが、市場研究、お客様の課題やインサイトの把握、部門メンバーとの信頼関係構築が最も大切な仕事です。

Intraprene

新規事業開発に携わる事になったきっかけを教えてください

教育書や参考書の編集制作を担当していたころから、自分が見つけてきた著者やテーマで出版物以外のコンテンツや事業を提案・実現してきましたが、MBAを取得する過程で、それまで自分がしてきた仕事の価値を定義し、「ビジネスモデル」の視点で事業開発の難しさや必要性を知ることができました。

その経験を経て、“新規事業開発とは、決して特別なことではなく、今まで気づかなかった市場や顧客の課題に目を向け、その解決をしようとすること”と気づくことができ、新規事業という仕事に携わるきっかけになりました。

Intraprene

今、担当されているプロジェクトはどのような状況ですか?

高等専門学校の学生・教職員の課題と企業の課題を同時に解決するために、採用支援だけではないどのようなことができるのか、さまざまな方向から考え、価値を創造しようとしているところです。

部門は若手が多いチームなので、彼ら一人ひとりが自分自身の経験や疑問、得意なことなどを総動員して、どんどん挑戦してほしい、その支援をするのが私の仕事です。

Intraprene

事業開発の担当になってよかった!と思えるHappyなエピソードはありますか?

Hqppyなエピソードではないのですが、一言でいえば、打たれ強くなりました。

基本的に事業開発は、ほとんどのことが上手くいかない、毎日新しい困難が降り注いでくる、というのが普通なので、いちいち落ち込んだり気にしていてもキリがありません。

逆に協力や支援をしてくださる方たちへの感謝やありがたさは倍増します。小さなことでもHappyだと感じられるようになったことがHappyでしょうか。

Intraprene

逆に、事業開発の担当になって、大変だったこと、苦労したことは何ですか?

新しい価値を創造する仕事、そして継続させることは、新しさの分、想定外の、そして想定以上の難問が出てくるものだと痛感しています。

新しい契約、新しい価格、新しい働き方、新しい価値観……。これらに対応するには、過去の経験や分野の違う実績からヒントをもらうことも多く、とにかくどんなことでも生かしてやろう、学んでやろうという貪欲さが必要だと思います。

また、一回成功させるのではなく継続させるのが事業。
継続させる、育てるための仕組み、環境を整える難しさも実感しています。

Intraprene

その状態をどう乗り越えましたか?

まだ乗り越えていないのでわかりませんが(笑)、おそらく「あきらめないこと」「挑戦し続けること」「こっちがダメならあっちを試すこと」以外にはないと思います。

そもそも、乗り越えたらすぐに次の難問・奇問が待ち構えているはずなので、あまり乗り越えること自体には重きを置いていません。

Intraprene

今後の目標やプランを教えてください!

教育の目的は「自立・自律」だと思います。

教育業に携わる中で、また自身の子育てを通してこの目的のために、自分がその瞬間にできることを必死で探し、追い求め続けることが今までも、これからも目標です。

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(女性で)新規事業開発に手を挙げる人を増やすにはどうしたら良いと思いますか?

常に自分の将来に危機感を持つこと、ではないでしょうか。

はっきり言って、新規事業は「楽しいからやってみよう」という程度ではやり抜けないと思います。

「このままでは自分の仕事がなくなる」「新しいことを始めないと、将来食いっぱぐれてしまう」という危機感こそ、新しいことにチャレンジする原動力になると思います。

Intraprene

PRしたいことなどを、どうぞ!

このままでは、私たちの子孫の未来は決して明るいものではない、と思います。大人の私たちが次の世代の未来のためにできること、遺せるものは、教育しかありません。

そして、私たちはだれもがみな教育を受けてきました。だからこそ、教育を通してであれば、だれにでも何かできることがあるはず。

みんなの力をつないで、子どもたちのために明るい未来を創りたい!そのために働けることを幸せだと思います。

Intraprene

最後に、未来のイントラプレーヌに向けてメッセージをお願いします!

困難な状況の中、自分の能力以上のことに挑戦しようとしていると、自然に多くの人たちが力を貸してくれます。その人たちから学ぶこと、その人たちとのつながりは、仕事を通じてだけではなく、一生の大きな財産になります。

それでも困難の多い仕事であればあるほど、当然逃げたくなることもあります。でも、自分自身の心に「じゃあ、この苦労、しないのとするのと、どっちを選ぶ?」と聞くと、「苦労するほうを選ぶ」と答えてしまうのです。

そして、自分の子どもにもそう答えてほしい。逃げるのはいつでもできる、と考え、やれるところまでやってみよう、と思えると、意外と飛び込めるのではないでしょうか。

木島 さんにいまの一日を聞きました!

6時前  起床、息子の朝食準備、学校や塾、習い事などの対応、予定確認など
8時   家を出て出勤
17時頃 退社(在宅勤務の日は8時~18時半ごろまで仕事)、夕飯の買い物をして帰宅
帰宅後  洗濯物取り込み・掃除、夕食準備
夕食後  片付け・洗濯・入浴・次の日の朝食下準備後、仕事再開
0時頃  就寝

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