新設部署で、これまでおつきあいのなかったような外部のさまざまなパートナーとのオープンイノベーションを推進しながら、「アソビ」をテーマに商品開発を担当している宮﨑さん。これからは、玩具メーカーとして培ってきたノウハウに、さらに多様な人々の意見を取り入れながら、思春期の悩み、育児の悩み、働く大人の悩みなどの社会課題を解決できる商品を作りたいと語ってくれました。
そして、そうした社内新規事業開発の経験を後進に伝えていくことも大切、という言葉に力強さも感じるインタビューとなりました。
<プロフィール>
- 氏名:宮﨑 杏奈さん
- 会社:株式会社タカラトミー
- 役職名:係長
- 簡単な経歴:
愛知県名古屋市出身。名古屋大学 経済学部 経営学科卒。
新卒タカラトミー入社
→人生ゲームなどのファミリーゲーム企画開発
→アニメ・ゲーム連動玩具の企画開発
→Moonshot Project Groupにて新規事業企画、商品開発

宮﨑 杏奈 さんにインタビューしました!

現在のお仕事の内容を簡単に教えてください
2020年11月に発足した新設部署のMoonshot Project Groupにて、今までタカラトミーが手掛けていなかった領域への拡大をミッションに新しい事業・商品の企画開発を行っています。
直近ではGoogleストリートビューの景色を舞台に遊べる本格ナゾトキ商品をリリースし、玩具の枠に留まらない家ナカエンタメ体験を世に送り出しました。
今はオープンイノベーションに可能性を感じ他業種の方々とのブレストを頻繁にさせて頂いております。



新規事業開発に携わる事になったきっかけを教えてください
歴史のある会社なので変えられない事や守らなければならない事が多いのは理解しつつも、海外から入ってくる突拍子も無い玩具達や世間を賑わすゲームに魅力と同時に危機感を感じていました。
その影響もあり、自分が提案する企画では今までの玩具の枠に収まらない物を意識していました。
そしてちょうどMoonshot Project Groupが発足したタイミングで上司と一緒に異動して新規事業開発に携わるようになりました。



今、担当されているプロジェクトはどのような状況ですか?
今は他業種の方との関係作りやブレストをさせて頂いているプロジェクトが多いです。
まだ駆け出しの段階の企画が多く、アイディアを大きく広げこれから先どんな面白い商品が生まれるんだろうとワクワクしている状態で、今までの玩具開発ではお付き合いの無かったようなメーカー様、研究所の皆様との交流が多くとても新鮮で刺激を感じます。



事業開発の担当になってよかった!と思えるHappyなエピソードはありますか?
企画開発を手掛けた商品をきっかけに、他業種様や新しい販路のお取引が成立したこと。そして社内向けの大きな企画プレゼンの後に、以前の開発部門の上司に「そういう新しい企画を求めていた。今の部署に送り出して良かった」と言ってもらえたことですね。
「この会社で新しいチャレンジができる」という社内に向けてのアピールも一つのミッションだと思っていたので……。
あとは玩具以外の新しい技術・体験を、イベント視察や他業種の企業様との交流を通じて学べることも楽しいです。



逆に、事業開発の担当になって、大変だったこと、苦労したことは何ですか?
いざ商品発売日が近付きリアルになってくると、従来の玩具と違う売り方、生産数などの問題で社内の既存ルールの中でなかなか理解が得られず管理系部門とのやり取りが難航したことですね。
さらに今まで縁のなかったデジタル領域の開発も重なり、右も左も分からない状態だったことも大変でした。コロナ禍の在宅環境も相まって、専門分野の方々とのコミュニケーションが追い付かず、悩む事も多かったです。



その状態をどう乗り越えましたか?
自分が思っている以上にコミュニケーションを取らないといけない!と感じたので、とにかく抱え込まずに上司や同僚に相談に乗ってもらうようにしました。
また細かいことでも誰に伝えるべきかをすぐ考え、その人に合った方法で共有する癖をつけました。あとはもう開発スケジュールのおしりが決まっていたので心を無にして走り抜けて乗り越えました(笑)。



今、取り組んでいることはどんなことですか?
部署のキャッチコピーとして「アソビで未来にこたえます」という言葉を掲げており、いくつかあるミッションの中で私は特に社会課題解決の分野で商品の企画開発を進めています。
思春期の悩み、育児の悩み、働く大人の悩みなどを我々の得意分野を活かして解決できるよう、企画ブレストを何度も行って実際に試作を作って自分達でテストをすることもありますよ。



ちなみにタカラトミーは歴史ある会社ですが、だからこそ良いと思う点はありますか?
歴史ある会社の中で立ち上げる苦しさを感じる事もありますが、培われてきた技術やブランドイメージがあるからこそ考えられる企画も多く、魅力的で将来性のある仕事に携わっているなと思います。世の中を良くする商品を、社内外問わず、さまざまな人と一緒に作っていきたいです。



今後の目標やプランを教えてください!
まずはタカラトミーなりの新しいアプローチの商品を世に出し、世間をあっと言わせたい!と思っています。同時に、部署メンバーが悩みながら手探りで開拓してきた「タカラトミーの新規事業の立ち上げ方」を後世に伝えられるようにまとめて残しておきたいです。
今後ますます社内新規事業が必要な時代になると感じるので、新しいメンバーが入った時に少しでも悩みを減らしてあげられるようにできたらいいな、と思っています。



最後に、未来のイントラプレーヌに向けてメッセージをお願いします!
私のいる部署のメンバーは十人十色で全員性格、性質の違う人の集合体ですが、だからこそいろんな視点が混ざり合って日々良い企画が生まれるように感じます。
この部署に入ってから「私は立場が違うからぱっと見分からないけど、この人の意見の裏には何か本質的なものがあるはず」という気付きが増えました。さまざまな人の視点からアイディアが生まれて世に出ていくようになったら、少しずつ生きやすい人が増えていくだろうな、素敵だなと思いますし、それを目指せる仲間ができることを楽しみにしています!


株式会社タカラトミー https://www.takaratomy.co.jp/
Moonshot Project https://www.takaratomy.co.jp/moonshotproject/
8時30分 起床、身支度
10時~18時30分 仕事(打ち合わせ、企画書作成、市場調査等)
~24時 ウォーキング、筋トレ、アニメ鑑賞、ゲーム