新規事業に関わるきっかけは、社内ではなく、NPOのプロボノの経験からスタートしたという森田さん。現在はシステム開発のプロジェクトマネジメントの傍ら、新規事業を推進されています。「うまくいかないよ」―そんな言葉を周りから投げかけられても、めげずに登山道を登り続ける森田さんに、その苦労と思いを語っていただきました。
<プロフィール>
- 氏名:森田久美子さん
- 生年月日:1980年生まれ
- 会社の業種:通信業
- 職種:システム開発のプロジェクトマネジメント
- 簡単な経歴:新卒で入社後、ネットワークやグローバル系部署、アメリカ駐在等を経て、現在は法人のお客様向けサービスのシステム開発業務に従事。副業でIT分野のジェンダーギャップ解消をめざすNPOでプロボノとして事業計画および政策提言を担当。現在、本業のかたわら社内起業プログラムに参加中。
森田久美子さんにインタビューしました!
現在のお仕事の内容を簡単に教えてください
法人のお客様に向けたサービスのシステム開発業務をしながら、社内起業にチャレンジしています。
新規事業開発に携わる事になったきっかけを教えてください
プロボノをしているNPOで、女子中高生向けの自主事業検討に少し関わらせてもらったことが最初です。関わった時間は短かったのですが、自分が解決したい課題に対する事業を立ち上げるために、顧客となる生徒さんや保護者さんにインタビューをしたり、リーンキャンバスを使って検討したりというプロセスがとても興味深かったです。
その後、たまたま、本業の勤務先で新規事業創出に向けた人材を育成するプログラムに参加できることになりました。良いきっかけだったので、ずっと取り組みたいと思っていた『働く女性と企業の抱える課題を解決するサービス』を検討することにし、現在も続いています。
今、担当されているプロジェクトはどのような状況ですか?
新規事業創出プログラムでファイナリストに選出していただき、さらに社内の選考も通って、業務として事業の検証を進めているところです。
「どうやって儲けるの?」「ジェンダー系の事業はうまくいかない」と言われてへこむこともありましたが、そのたび仲間に相談してモチベーションを復活させ、ピボットをしまくって登山道を探索しながら山を登り続けているような感じです。
事業開発の担当になってよかった!と思えるHappyなエピソードはありますか?
思わぬ支援者や仲間が見つかったときにやっていてよかったと思います。意思決定をする方や、場合によってはヒアリングをさせていただいた方たちから「応援しています」「立ち上げたら最初のユーザーになります!」などとコメントいただくと、絶対に立ち上げないと!という思いが強くなります。
逆に、事業開発の担当になって、大変だったこと、苦労したことは何ですか?
一番大変なのは、真の課題は何なのか突き止めること。その課題を多くの人に理解していただき、巻き込んでいくためにはどうすればいいかを常に考えています。
また、先が見えず、事業として立ち上がることも約束されていない状態なので、「本当にこれでいいのかな……」と不安になることも多いです。
その状態をどう乗り越えましたか?
まだ乗り越えられていないのですが(笑)、理解していただくためには顧客の声を聞いた上で伝えるためのロジックを徹底的に考え、仲間にアドバイスをもらって磨き上げるようにしています。その際に煮詰まった場合には「顧客になりきる!」とチームに宣言して、多角的に物事を見ることを意識しています。
また、不安になった時には困りごとを聞かせてくれたひとりひとりのストーリーを思い出し、「私じゃなければ誰がやるの」と自分を鼓舞しています。
今、取り組んでいることはどんなことですか?
たくさんの方に顧客ヒアリングをさせていただき、課題を構造化しているところです。現時点で、100名を超える方にお話を聞かせていただきました。最初はぼんやりとしていた課題の解像度がどんどん上がってきているのを感じます。
今後の目標やプランを教えてください!
最終目標は事業を立ち上げて、働く女性と企業の困りごとを広く解決し、日本のジェンダーギャップを少しでも解消することです。直近の課題は顧客ヒアリングをたくさんすること。
起業家で投資家の麻生要一さんが「新規事業の立ち上げには、顧客ヒアリングが300回必要」とおっしゃっていたので、1回1回のヒアリングを大切に、数を重ねていきたいです。
最後にPRしたいこと・ 未来のイントラプレーヌに向けてメッセージをお願いします!
同じ想いを持っている方、ぜひお気軽にご連絡ください。情報交換やディスカッションさせていただけると嬉しいです。また、ヒアリングを受けてもいいという企業の人事部の方や、働く女性のみなさんもお声がけいただけますと幸いです。
新規事業開発の登山、一緒にがんばりましょう!
6時 起床、朝食、子どもの登園準備
8時 仕事開始
12時 昼食
18時 仕事終了、家電を駆使して夕食を作る
19時 夕食
20時 入浴、子どもの寝かしつけ
21時半 寝かしつけ後、新規事業やプロボノのタスク対応、読書など
23時 就寝